2008年4月29日火曜日

果てへの旅6

 今日は写真を撮ろうと思って赤城山を目指したのだが、段取りが悪くて途中で引き返してきてしまった。帰りの高崎線の中で何となく思ったのが以下の雑文です。

 どこか目的があって行く旅ではない。よく言われるように現実逃避の一部なのだ。
 ”果て”という言葉が自分の中で繰り返される。果てとは何処なのか。一般に考えられている断崖なのか、人跡が絶える荒野なのか。回答はない。ただイメージはあっても具体的な場所は自分自身分かっていない。少なくとも以前行ったことのあるところではなく、初めて行くところに違いない。そして一度行けば、そこはもはや果てではない。
 国内のいろんなところに行ったが、結局そこにあるのは住んでいる人達の暮らしに違いなく、そこを通り抜けたところで己が何者かになれるわけではない。むしろ叩きつけられ、より卑小な存在としての己を思い知ることの方が多いようだ。
 また、果てにたどり着くための手段も重要だ。おそらく車では果てにたどり着けない。車の通れる道ではということもあるが、やはり手段として便利すぎる。個人的に言って車で乗り込んでいけるようなところに特別なところなんてのはなかった。そういう意味では徒歩がもっとも果てに迫れるのは間違いない。ただ残念ながら徒歩で旅をするには体力も時間もお金もまったく足りない。今個人的に果てへの旅にもっとも向いているのは、電車等の公共交通機関かバイクだ。バイクなら車では躊躇するような道幅の道にも入っていけるし、実際入っていってとんでもない道で絶景を見たこともあった。電車・バスは行けるところが限られる反面、強制的に何かを見せてくれるため、思ってもみないような風景が見られ、おまけに地元の人たちと半強制的にコミュニケーションをとるので、言語的にも果てを実感できる。地元にいると電車・バスには乗らないだろうが、たまには目先を変えて電車・バスで行ってみるといつもと違った印象を持つはず。ぜひ、お試しあれ。

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