2016年8月29日月曜日

シン・ゴジラ

お盆に久しぶりに男泣きの面々と映画に行った。(会長、ユダ氏欠席)
巷で噂の庵野監督の「シン・ゴジラ」だ。

ゴジラ映画を映画館で見るのは何十年ぶりかだ。
20時過ぎの回で、公開3週間目にしては結構入っていた。
いつもの席に座り、長いCMを観る。ここで何度も書いているが、映画の予告以外の宣伝を見せるのは本当にやめてほしい。金を払っている客に、全く関係ない結婚式場のCMを見せるのは、どういう了見なのだろう。

映画はサクサクと進む。ゴジラの登場シーンもそんなにもったいぶっていなくてよい。
初期ゴジラの動きが面白い。
これは面白い傑作映画では、と開始20分は思っていた。

しかし、話が進むにつれ変な方向にファンタジーめいてきた。
怪獣映画なのだからファンタジーなのは当たり前なのだが、出てくる政府側の主役たちが出来るいい人過ぎて気持ち悪いのだ。あまりに現実離れしている。
「インディペンデンスデイ」と同じような気持ちの悪さなのだ。
まだ、「インディペンデンスデイ」は、お約束な結末にするために制作側が仕方ないだろ、という気持ちが現れているようなユーモアがあったのだが、この映画からは感じられなかった。
なんか、本気で信じているような(させたいのかも)気持ち悪さが終始続くのだ。
例えると、エヴァのゼーレみたいな感じがするのだ。
本当は中身空っぽなのに、雰囲気だけ描くのであとは感じてみたいな。

しかし、それも東日本大震災を見てしまったから、政府の描き方に個人的に違和感を覚えるだけかもしれない。
現実と映画は違う。それでいいはずだ。
「シン・ゴジラ」は映画としては、普通に面白い。ゴジラを倒すための最終作戦の絵面も、コミカルでいて説得力がある。
ゴジラ映画として語る力は私にはないので、そこの評価はできないが、日本のSF系映画として出色の出来だろう。

それでも私にとっては気持ちの悪い映画であった。

・シン・ゴジラ ・・・・ 8点

次回は?

2016年5月2日月曜日

キャプテンアメリカ3 シビル・ウォー


GW最初の週末は男泣きのメンバー(ユダ平岡氏欠席)と「キャプテンアメリカ」の最新作を観に行った。
封切り間もない20時の回だったが、人の入りは40人程。思ったより入っていなかった。

「キャプテンアメリカ」はマーベルの中でも気に入っていて、前2作も面白かった。そして、稀有なことに今回も大変面白かった。
「アベンジャーズ2 エイジオブウルトロン」が、今一だったことに反して、良い意味で期待を裏切られた。

「アベンジャーズ」シリーズが主人公格揃いで、話に纏まりがないのと反対に、今作はあくまでも「キャプテンアメリカ」シリーズである。主人公はスティーブになっているため、盛り上げ方も安定している。ちゃんとカタルシスを味わえるようなストーリー展開になっている。
「アベンジャーズ」では、物語上関係のないソーやハルクにも時間を割かねばならず、それが盛り上がりに欠ける結末に繋がってしまったように思う。

今作で噛ませ犬として割をくったアイアンマンには気の毒だが、「キャプテンアメリカ」にとっては、見せ場の多いストーリーだった。
しかし、この映画を「シビル・ウォー」として、「キャプテンアメリカ」の名前を小さくして宣伝している日本の配給会社はどういうつもりなのだろう。
まるで「アベンジャーズ3」として売りたがっているようだ。
はっきり言って、マーベル映画で今一番面白いのは、もはや「キャプテンアメリカ」になっているのではないか。変な話だが、日本人に一番受けるのは高潔で悲劇的なキャプテンアメリカというキャラに違いないと思うが。

今回のマーベル映画シリーズは「アイアンマン」から始まっているのは事実だが、アイアンマンはシリーズを終えて、物語の中では戦うモチベーションを有しておらず、狂言回しになっているに過ぎない。
ただ、キャプテンアメリカだけは、今後来るであろうカタストロフに向かって、更に進んで行きそうである。彼の最後が今マーベル映画シリーズの完結編となるような気がする。
そんな暗い予感を抱かせる予想以上の大作であった。

・キャプテンアメリカ シビル・ウォー ・・・ 9点

次回は「デッドプール」、「シン・ゴジラ」、「インディペンデンスデイ2」でお会いいたしましょう。


2016年4月20日水曜日

姫新線に乗る


平日だったが、年度末の休日出勤の代休があったので、行ってみたいとかねてより思っていた姫新線に乗りに出掛けた。姫新線とは兵庫県姫路市から岡山県新見市間を走っているJR西日本の地方路線である。
朝5時半に部屋を出て、始発駅の姫路駅に向かう。

7時前の姫路発播磨新宮行きには、学生やリーマンが結構乗っており、二両編成の車内は立っている乗客も多かった。
列車は姫路市の住宅地を抜けて、少しずつ中国山地の中に入っていく。

次々と乗客が入れ替わっていく。
沿線地区は学校や住民が多いようだ。
イメージしてたより、遥かに賑やかな車内だった。
学生がこんなに早い時間から通学しているのかと感心もした。いつもなら私はまだベットの中にいる時間だからだ。
半時間で終点の播磨新宮駅に着いた。大方の学生やリーマンはここで降りて行った。私は隣のホームで待ち合わせている佐用行きに乗り込んだ。

ここからは男子高校生が多く、空席も目立つ。
いよいよローカル線のそれらしい雰囲気になってきた。
車窓からは住宅が少なくなり、なだらかな山々の新緑が多くなってきた。
また、八重桜が所々に咲いている。丁度、満開になっている木も多い。
低い角度の朝陽に照らされた美しい春の風景が眼前に映し出される。

1時間ほどで佐用駅に着いた。
ここでも連絡する列車は既に停まっていた。
今度の行先は津山駅である。
この列車には初めは五人しか乗客は乗っていなかった。
1両編成の列車は、ちょっと他所では見ないような狭い谷沿いをゆっくり進んでいく。狭い処に水田や家が点在している。如何にも中国地方の山里という感じの場所を縫うように軌道が敷かれているのだ。
佐用駅から数駅の間がこの路線の核心部であった。
たまに線路脇の小枝が窓に当たるのを聞きつつ、これだから乗り鉄は止められないとしみじみと感じていた。
自動車で走るとどうしても自分で進行方向を決めざるを得ないが、列車は線路任せだ。それがほどよい目眩にも似た感覚を生む。
また、高架部分では真下の地面や川の中まで見える。
ドローンのように飛んで見ているように風景が一望できるのだ。

終点の津山駅の2つ手前の駅から老人会の団体客が乗ってきて、満員になったので興趣が薄れたが、かなり乗り鉄を満喫した1時間だった。

津山駅から姫新線の終点新見駅への連絡列車の待ち時間は30分ほどあった。
この区間も最初の乗客は五人から始まって、終点では私を含めて二人しか乗っていなかった。
もう一人は明らかに鉄道マニアの三十代の男だった。

姫新線は初めの区間こそ、それなりに人は乗っていたが、やはり奥に行くほど不採算路線であるというのが、実感としてよく分かった。さらにド・ローカル線のお決まりとして、二時間に一本のダイヤ編成だ。

新見駅に着くと正午に近く、グーグルマップで食堂を探すと、近所に名物エビメシというのを見つけたので行ってみた。
駅から歩いて十分ほどのスーパーの中にある喫茶店みたいな店だった。
昼前にしてはよくお客は入っていた。
大方の人が食べているエビメシを注文した。
出てきたのは見た目、ドライカレーの上にシバエビの剥き身を載せたようなものだった。しかし、食べてみると仄かにカレー風味ではあるものの、どちらかと言うとドライのハヤシライスみたいなものだった。

不味くはないが、これならドライカレーでいいなと思った。
味付けは本格的な洋食屋だったので、何を食っても外れは無さそうだった。

午後1時前に新見駅に戻り、これからどうするか悩んだ末、米子経由で帰ることにした。時間的にもいい頃合いだった。
偶然、先程の鉄オタも戻ってきており、彼は私より先に出発する備後落合行きの列車に乗った。
時刻表を確認するとその路線は1日に5本ほどしか運行していない高難易度路線だった。何故か派手に負けた気がした。
終点の先には木次線がある。
乗り鉄の師匠(同僚)から、ここは厳しいとかつて聞かされたことがあった。
いつの日にかまた、ここを制覇するために戻って来なければなるまい。

帰りの特急からも同じような山里の風景を見た。しかし、風景を見るなら朝方に限る。帰ることが脳裏にあると本心から楽しめないものだ。
ただ、夕陽を浴びたお地蔵様は強く郷愁を誘われる絵であった。

新大阪駅に着くと午後8時だった。
久しぶりの乗り鉄は体に堪えた。

2016年4月10日日曜日

バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生


今週末は正月から久しぶりの映画に男泣きの面々(会長、ユダ平岡氏休み)と行った。
今回の映画は予定通り「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」である。

公開から二週が過ぎて、劇場もまばらな21時の回を観た。ウッカリ3Dにしてしまった。いつもの最前列だと、視点がずれまくりだった。

マーベルのアベンジャーズと張り合うDCのジャスティスリーグの一作目だった。スーパーマンとバットマンという、世界観が違い過ぎるヒーローがどう絡むのか、というのが焦点になる作品であったが、如何だったろうか。
大方の予想通り、ご都合主義と勢いだけで、やってしまっていた。納得感は全く得られなかった。

やはり、無理だったんだ・・・
というのが、正直な感想である。

スーパーマンと人間のコスプレバットマンじゃ、差がありすぎる。
戦うということがお話にもならないのが、筋っていうもんだ。

しかし、今作ではそれがなんとかなってしまっていた。おいおい・・・

理性では全く納得できないが、ワンダーウーマンが出てきたあたりから、どうでもよくなりました。
もう何でもいい。

どうやっても納得出来ないので、いつしかカーズは考えるのを止めた。
という境地に達した。

もういいじゃないか、ブラックナイトのことは忘れよう。これはアナザーワールドなんだ。そもそもバットマンの世界には、天変地異クラスの敵なんかいやしないんだ。

この映画は「東映マンガまつり」なんだ。ゲッターロボVSデビルマンなんだ。

つまり無理難題を振っておいて、どの程度赦せるか、ザック・スナイダーによって観客の度量が試されているんだ。

肚を決めるんだ!

映画トランスフォーマーのストーリーを問わないと同じで、提示された画面だけ観ると、TFよりよっぽど面白いじゃないか。

そして、このブログを書いていて、今、気付いた。
気に入らないのはこういうことだ。
スーパーマンの救世主としての悲劇が見事に描かれているのに、バットマンのいいところが全く描けていないからだ。
だからバットマン贔屓の私の気が収まらないのだ。

バットマンのいいところ?

変態なところに決まっているだろうが!

・バットマンVSスーパーマン ・・・ 8点
(ワンダーウーマンは素晴らしかった。)

次回はシビルウォーです。

2016年1月3日日曜日

スターウォーズⅦ フォースの覚醒


2日の日は男泣き映画大会の面々(ユダ平岡氏欠席)と大作映画「スターウォーズⅦ」を観に行った。
会長、偽物ロックオンは公開日に観ているので二回目の観賞となる。

今回はいつものジスト和歌山ではなく、イオンモールのシネコンに出掛けた。
3Dの揺れる席(DBOX)を試してみた。料金はレイトショーの倍の2600円したが、正月だし、久しぶりのスターウォーズだからいいか、と思った。
観終わった結果、まあ、3Dはいいのだが、ここのシートはあまり揺れないので、特に選ぶ理由はないと感じた。もっと揺れるシートならそれなりのメリットはあるだろう。

で、内容なのだが、当然ネタバレは書くつもりがないので一般的な話しとして書くと。
ネットでは批判的な意見が目立つ本作であるが、個人的にはアナキン3部作よりスターウォーズとしてしっくりきた。
ジョージ・ルーカスも言っているが、懐古的過ぎるからだろう。ルーク3部作に近く、いたって金はかかっていなさそうに見えるのだ。当のルーカスは批判として言っているのだが、私はそのことは好ましいことだと思った。
スターウォーズやスタートレックに斬新なアイデアや、全く違った方法論が必要だろうか。殆どのファンはそんなことをしたいなら、別のタイトルを立ち上げろと考えるだろう。
スターウォーズはルーカスの創作物だが、作品への時代のニーズを原作者が一番分かっている訳ではないないことを、我々は他の映画やアニメで散々経験してきたではないか。

何十年かぶりに観るレイア姫やハン・ソロはそれだけで価値のあるものだ。
主役の娘も実にいい。
メロドラマ風なストーリー展開も実にスターウォーズらしいと言えるだろう。
今回の制作スタッフは過去を良く学び、こうあるべきという確固たる考えで伝統的なスターウォーズ・サーガの続編を作った。
実にスターウォーズらしい最新作に唸った平成28年の正月だった。

・スターウォーズⅦ フォースの覚醒 ・・・・・ 8点

次回はバットマンVSスーパーマンでお会いしましょう。