2014年3月23日日曜日

ホビット2 竜に奪われた王国


先日、男泣きの面々(会長は欠席)と今年の重要映画の一本、「ホビット2 竜に奪われた王国」を観てきた。

前回の一作目がかなりの傑作だったため、相当の期待感を持って観てしまった。しかし、大きすぎる期待は裏切られるもの。映像は一級品なのだが、全体的な内容は消化不良の映画になっていた。
そもそも、今作も上映時間は2時間50分あるのだが、原作のホビットの冒険は、指輪物語の三分の一の程度の分量、これを一作三時間程度の三部作にするのは、流石に無理があったようだ。
前作では感じられなかった、尺繋ぎが頻繁で、観ているのがつらい。てこ入れのレゴラスと姉さんエルフの活躍は、逆にホビットの冒険の世界観を壊しているような気がした。

商業映画だから仕方ないのかもしれないが、この監督のトールキンリスペクトの純度を応援していたので、この流れはいただけなかった。こんな展開を今までの指輪物語のファンも望んでいなかったであろう・・・実際、エルフがこんなに強いなら、闇の軍団もエルフ軍だけで圧倒できるだろう。(まあ、どうでもいい話だが・・・w)
また、王子トーリンの迷いや葛藤も、時系列的に見ると非常に違和感があった。無理に尺を繋ぎすぎた結果、物語の軸までが狂ってしまったようだ。

樽バトルとか見所もあるのだが、今回は今までのシリーズの中でもワーストの不出来さであった。(エレボールでのくだりもつまらなかった。)

今思えば、トールキンの作品は恋愛より、親子の愛情や友との友情がメインのモチーフであったはずである。今作ではそれが全て薄っぺらい恋愛に置き換えられていて、至るとこで居心地の悪い映画となってしまった。

・ホビット2 竜に奪われた王国 ・・・・・・ 6点

是非、一年後の三作目完結編では奮起を期待したいものである。

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