2015年12月6日日曜日

スペクター


この週末は待望の007「スペクター」を見に行った。今回の参加者はなんとタイガー君だけ。残りのメンバーは私用で欠席となった。
今回の映画は二日目、土曜のレイトショーだったので、それなりの観客を予想していたが、思ったより少ない。(男泣き映画大会の出席メンバーも少ないw)

個人的には前作「スカイフォール」があれだったので、本当の完結編があるのが嬉しい反面、またツマらぬストーリーだったら、どうしようという不安もあった。ダニエル・クレイグの最後を飾るに相応しいアクション巨編を期待して、いつもの指定席に座った。

上映時間は2時間半を越えていた。
ご都合主義、どうでもいい演出もある。かなり一杯ある。
それでも退屈はしなかった。
久しぶりにダニエル・ボンドのタフなアクションを見せて貰った。
こんな男になりたい。と思わせるかっこよさが溢れていた。

ストーリーは語らないが、完結編に恥じないものだったと思う。バットマン・ライジングに似ているのかもしれない。
最高ではないが、十分な出来だった。

ダークナイト>ライジング
慰めの報酬>スペクター

今回のヒロインは微妙な部位もあるが、全体としてかなりいい女であった。ストーリーとしても、ダニエル四部作でも珍しい展開だった。

前作でも書いたが、007にあまりハイテクはいらない。変にSF的なギミックを入れなければならない葛藤があるなら、時代設定を過去にすれば良いのではないだろうか。
人間臭いアクションと、個人(ボンドや敵)と組織(社会構造)の衝突がこのシリーズの最大の見所だと思うが。

 スペクター ・・・・・・ 8点

次回はいよいよSW7ですな。

2015年10月11日日曜日

アントマン


今週末いつもの面々(今回は全員出席)とアントマンを観てきた。
三連休の初日で、マーベルヒーローで、公開2週間ほどなので、ある程度入っているかと思ったが、午後9時の回で20人くらいだった。
キャプテンアメリカやアイアンマンと比べると地味なヒーローなのでしかたないのかもしれない。

観終わっての第一印象は、兎に角、華のない映画だったな、というものであった。最近のアベンジャーズ関連映画には必ず出ていたブラックウィドーも出ておらず、ヒロイン(と言えるのかも微妙な位置付け)も可愛くない、歳も行ってそうという、お色気担当のいない布陣で、ある意味かなりハードコアな物語になっていた。

で、映画自体はどうだったかというと、かなり面白かった。小さいヒーローという、あまり見かけない映像が連続していて、視覚的には興奮する要素が多い。
ストーリーはマーベルではよくあるパターンだったが、そこは無視しても気にならなかった。
楽天的なノリのお気楽さが、アメージング・スパイダーマンを連想させた。これは中年になったのピーター・パーカーの物語なのかもしれない。

想像していたより遥かに蟻要素の強い作品であるが、これはお勧め出来ます。
美男美女は出てこないが、かなりの良作である。
アベンジャーズシリーズが好きなら、早く観に行った方がよい。

・アントマン ・・・・・・ 8点

やっぱ次回は蟻女も観てみたいですよね。

2015年9月13日日曜日

Pixel


先週土曜日、男泣きの面々(タイガー欠席)と「Pixel」を観てきた。
今回の映画も全く期待せずに観たが、かなり面白く感じた。(よくあるアレですね)
これは四十代になったオタクの末路と、魂の救済を描いた快作であった。
しかし、この映画を手放しで喜ぶには、葛藤があった。あまりに救済され過ぎていて、逆に現実のオタクはもっと悲惨であると告げられているような惨めな気分になるからだ。
このような対象を絞った映画が作られるのは結構なことだが、いざ自分の年代がターゲットになっていると思うと、オタク万歳のバカ映画として、冷静に語れないものだ。

まあ、自分の感情面としては悶々とするところがあるのだが、映画自体は非常に面白かった。ある意味一服の清涼剤と言えるような、通快さが物語全体を覆っていた。
また、所々にある80代キャラへのオマージュもツボをついていた。
オタクな懐古的なネタ話をここまでエンターテイメントとして成立させたのは、立派と言える。何回も使える手法ではないが、自身この年代になって偶然観た印象に残る一本となった。

・ピクセル・・・・8点

偶然は必然なのかもしれない。

2015年8月21日金曜日

ジュラシック・ワールド


平成27年のお盆休みの最後の土曜日に、久しぶりに男泣き映画鑑賞会のフルメンバーで映画を観てきた。
個人的にはアベンジャーズを観たかったが、メンバーの二人が既に観ていたので、進撃の巨人かジュラシック・ワールドの二択となり、多数決でジュラになった。
前作のジュラシック・パークは何作か観たが、内容は殆ど忘れていた。当時はそれなりに見映えのする恐竜映画だったように思う。
で、今回だが、ストーリーはお察しのアトラクション系で、カタルシスはほぼ無い。
ヒロインのそこはかと無い熟れた色気が、必要以上に感じられたことだけが、印象に残った。(まあ、それはそれで良いのだが)
一週間が経ち、細部はかなり忘れたが、この映画はストーリーを追うものではないので、どうでもいいだろう。
かなり人が喰われるシーンがあったが、もっとスプラッターにしても良かった。年齢制限をもっと上げたショッキング映画と割りきっていれば、カルトっぽい扱いを受け得たかもしれない。
我々は2Dで観たが、3Dの動くシアターで観れば、もっと楽しかっただろう。

ジュラシック・ワールド・・・・・・6点

今年後半も面白そうな映画がまだありそうだ。

2015年3月22日日曜日

ホビット3 ~決戦のゆくえ~


この映画を観たのは昨年末だった。男泣きの面々全員が珍しく揃って観たのだが、大分時間が経ってしまった。
書こう書こうと思っていたのだが、ぐずぐずしている間に3月になってしまった。
なかなか書けなかった理由は、私にとって面白くない映画だったのだが、普通に考えてそれほど酷い出来ではないと、心に引っかかっていたからだ。
では、何が私にとってつまらなかったのかだが、二作目に続きトールキンワールドに馴染まない薄っぺらい恋愛が、前作よりましなもののあったこと。
戦闘が単調で、カタルシスが無かったこと。
サウロンやレゴラスにあんなに活躍の場を与える必要性が全く無かったこと。
スマグゥとゴブリン、ドワーフだけで、宝の争奪戦をやれば良かっただけのように思う。

しかし、物語上の続編、指輪物語の前日譚として、面白い所もあったのも事実である。
たが、原作至上主義者としては、ホビットの物語は痛快なだけで良かったのではないだろうかと強く感じている。ビルボの痛快な冒険談の未来に、暗い運命の物語があるのは、周知の事実なのだから。
実際、原作を読んだ大方のファンもその順で物語を体験しているはずである。
ビルボの明るさ(獲得)と、フロドの暗さ(喪失)の違いに思いを馳せるのは、個人の自由で良かったのではないだろうか。

取り合えず、トールキンワールドの映画化は終わったように思うが、21世紀初頭にこれだけのものが出来たことは、未来のファンへの大きな贈り物となるだろう。

・ホビット3 ~決戦のゆくえ~ ・・・・・・ 6点

二部作が最適でしたの。

2015年3月19日木曜日

機動戦士ガンダム ジ・オリジン ~青い瞳のキャスバル~


先日、会社の同僚と「青い瞳のキャスバル」を観に行ってきた。
短期間の上映のためか、平日の21時からの回にしては観客が多かった。
年層は予想どおり高めだ。
流石、ファースト世代は歳を重ねて来ているw
映画は一時間程なので、またぶった切りの半端ストーリーだろうとたかをくくっていたのだが、その1時間が長く感じる程の濃密な展開で、アッパレという出来だった。
ファースト以前の時代を描くことは、かなり成功したと言えるのではないだろうか。
ただ、やむを得ないことだが、既存のキャラを描きすぎたため、世界観が小さくなってしまったようだ。
この辺りは原作付きの宿命だろう。
あれほどの過去があるにも関わらず、本編の時代にそれほど人間関係が濃くないのは、矛盾と言えるだろう。
ダイクン家とランバ・ラルにあそこまでの関わりは必要無かったのかもしれない。

今回、タイトルはキャスバル=シャアだが、見所はザビ家の面々の描かれ方だろう。
ドズル、キシリアは分かりやすい描かれ方をしており!なるほどと直ぐに納得することが出来る。
良かったのは、デギンとギレンのやり取りである。
特にデギンの台詞はかなり痺れる名言であった。
ガンダム史的には、ギレンの圧倒的な政治家としての評価が定まっているが、デギンは単なる政治的デマゴーグに収まらない、哲学者または歴史研究家のような深みまで描かれていたような気がする。

イデオロギー運動において、理想家のジオンをそのまま戴くことの危うさを最も理解していたのが、一番の理解者であるデギンであったことが、非常に哀しく、物語に重厚さを与えていた。
ある意味、ザビ家でなければならなかった歴史の必然を証明する物語でもあった。

今から次回の「悲しみのアルテシア」が楽しみである。
しかし、何回やって完結させる気なのだろうか?

・機動戦士ガンダム ジ・オリジン ~青い瞳のキャスバル~ ・・・・・・ 8点

次回はウォシャウスキー姉弟の「シュピター」か。